ポジティブデビアンスとは(PD Positive Deviance・「ポジデビ」と省略されることもある)
2014-06-15
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あなたの組織に、特別な経験やスキル、経費予算などを持っていない普通の人のはずなのに、成果を上げている人はいませんか?

その人のちょっと変わった行動こそ、ポジティブデビアンス(片隅の成功者によるポジティブな逸脱)であり、あなたの組織が抱えている課題の解決策になるかもしれません。

従来の課題解決の方法論では、特に、営業や人事、教育などの人の行動や感情に関わる厄介な課題の原因追及においては、犯人捜しが始まり、より一層、課題を悪化させたり、人の行動や感情の原因が特定できても、解決策に繋がることはほとんどありません。

ポジティブデビアンスは、従来の課題解決の方法論とは大きく異なります。原因を追及しないのです。

ポジティブデビアンスでは、ビジョン(思い描く理想像や明るい未来)を起点に、あなたの組織の中に既に存在している解決策『片隅の成功者によるポジティブな逸脱(PD行動)』を発見・普及することで、人の行動や感情に関わる厄介な課題を解決していくのです。


○ポジティブデビアンスを有効に使うことのできる課題
- 技術的な課題ではなく、行動や関係性の変容が求められている
- 複雑・解決困難な課題で、これまでの解決策ではうまくいっていない
- 片隅の成功者(Positive Deviant)が存在し、解決策が見込まれる
- その課題に取り組むスポンサーと現場のリーダーシップのコミットメント(責任や献身、深い関与)がある


○Positive Deviance の基本ステップ
Step 1: Define(課題と一般的な行動の定義)
Step 2: Determine(片隅の成功者の特定)
Step 3: Discover(ポジティブな逸脱(PD行動)の発見)
Step 4: Develop(PD行動普及の計画)
Step 5: Discern (monitor and evaluate)(PD行動とPD成果の評価)


○ベストプラクティスとの違いなど
ベストプラクティスは外部での成功をその組織に導入しようとしますが、たとえ、その組織に合った修正がされていたとしても、「NIH:Not Invented Here(ここで発明したものではない)症候群」によって、定着しないことがあります。ポジティブデビアンスは、その組織の内部に既に存在し、特別なリソースに依存しない誰にでもできるPD行動を普及させることで、その組織が抱える課題を解決していきます。


○より詳しい情報
Positive Deviance Initiative
https://positivedeviance.org/